皆さん、理由はそれぞれですが、現在所有している愛車を買い替えの時に、1円でも高く売りたいというのは共通の想いではないでしょうか。
本文中にもしつこいくらい記載していますが、それでもよく質問をいただきますので、このページでまとめておきたいと思います。
愛車の売却価格は決して決まった金額ではありません。
ちょっとしたことで、数万円は簡単に変動する、ある意味恐ろしいものです。知っていないと損をしてしまいます。
では、実際何を知れば良いか。
結論から言うと、
業者間での愛車の買い取り価格の競合を必ず実施してください。
愛車の買い取り価格競合をやるかやらないかで、実際の買い取り価格が大きく違ってきます。これは確実に言える事です。
このページでは、簡単にポイントをまとめます。
ポイント① 下取り価格を信じるな
新車や中古車の購入時は、ほとんどの方がまずはディーラーや中古車販売店に行って、お目当ての車を見つつ、愛車の下取り価格を査定してもらっている事と思います。
ここで注意して頂きたいのは、
最初の下取り価格は、実はかなり安く言われている
ということです。
ディーラーは、多くのお客さんを見ていますので、実はほとんどのお客さんが買い取り専門店ではなく下取りを希望するというのを分かっています。
これを利用して、はじめは安い買い取り価格を言っておいて、新車・中古車の購入交渉を進めていくうちに、買い取り価格を上げていき、下取り価格アップでお買い得感を出すように見せかけるという交渉を得意とします。
しかし、実際は最終的な下取り価格でさえ、買い取り専門店よりも安いという状況も多々あります。これはディーラーの作戦で常套手段ですが、これではなんだか騙されたみたいですよね^^;
ですから、はじめから下取りを前提として交渉するのは危険なわけです。
最終的にどうするかはともかく、買い取り専門店でも査定をすることが、出来る限り買い取り価格を上げるためには必須になってきます。
買い取り専門店ではもっと高かったと言って、交渉が出来るようになるわけです。
では、買い取り価格が安いか高いかはどこで決まるのか。
これを理解するために次のポイントで説明します。
ポイント② 買い取り価格を理解する
愛車を出来るだけ高く買い取ってもらうには、何はともあれ、中古車がどのように業者間で流れているのかを知ることが重要です。
ちょっとした豆知識のお勉強という事で、しばしおつきあいください。
私たちが買い取ってもらった愛車は、その後、どの様な流れで新しいオーナーの手に渡るかご存知でしょうか？
「そんなの、買い取った店が整備して店頭で販売するんでしょ？自分のお店で販売までした方が儲かるじゃん」
と、ほとんどの方は思っているのではないでしょうか。
これは、ある意味正しいのですが、すべて正しいわけではありません。
実は、私たちが売却した愛車は、基本的にほぼすべて中古車業者のみが参加できる中古車のオークションにかけられます。
そのオークションで、別の中古車販売業者が車を購入し、オークション価格に整備などの経費や儲けをプラスした金額で販売し利益を得ています。
例えば、
100万円で私たちが愛車をA社に売却した場合、A社は中古車オークションに出します。120万円で落札されればA社は20万円の取り分(儲け)になります。
自社の販売ルートを持っている大手中古車業者も、原則としてはこのオークションを出来る限り利用します。
よく、「うちは独自に販売できるルートを持っているから高値で買い取りが可能です」といった説明を聞きますが、あれは嘘ではないですが最終手段です。
ではなぜ、中古車業者は自分の所で販売せず、オークションを使いたがるのか。
理由は、業者の立場に立てば、意外に簡単です。
①オークションですぐに売れれば、在庫として持っていなくてもすむ
中古車販売店にとって、車をずっと手元に置いておくのは自殺行為です。
中古車価格は、時間とともにどんどん下がっていきますので、売れ残っていると原価割れになりかねません。
また、展示スペースも限られているので、何でもかんでも自分のお店に展示しておくのではなく、自分のお店で売れる車のみを置いておきたいわけです。
②整備費用などが必要ない
すぐにオークションに出して売ってしまえば、整備費用などもほとんどかかりません。
儲けは少ないですが、どんどん買い取ってどんどんオークションに出した方がリスクが小さくなり、業績が安定します。
儲かったうえに、売れればA社が在庫を抱えることもないので、A社にとっては都合が良いのです。
ですので、中古車業者は買取した車を時間と整備をかけて在庫のリスクを抱えてまで自分の所で販売しようとはせず、出来る限りオークションに出すわけです。
この中古車をオークションで購入したB社は、この120万円に整備費などの経費や儲けをプラスして販売します。
例えば、160万円で販売すれば、差額40万円から経費を引いた分が儲けとなります。
B社にとっても、自分のお店で売れそうな車を選択できるのでオークションはメリットがあるわけです。
100万円で買い取ってもらった車が、高い値段で販売されている仕組みが分かって頂けたでしょうか？^^；
販売額と買い取り額に、やけに差があると感じる方は多いと思いますが、それはこのような仕組みがあるからなんですね。
私たちにとっては、はっきり言って嫌な仕組みが出来上がっているわけです。
この、オークションで中古車業者が落札する金額と、中古車業者が私たちに販売する相場は、時期が同じなら同程度です。
よって、
提示買い取り金額 ＝ オークション価格 - 買い取り業者の経費 - 買い取り業者の儲け
という事になります。
長くなりましたが何を言いたかったかというと、
買い取り価格のベースになるのは、どの業者でも「オークション価格」
という事です。
ん？どの業者も同じオークションを利用するんだから、どの業者に見積もりをさせても買い取り金額が同じになるんじゃないの？と思った方、正解です。その通りです。
もし、業者間の競合がなければ、買い取り価格はオークション価格から経費と儲け分を引いた金額になるので、オークション価格よりもかなり低い金額になります。
買い取り価格を上げるには、上記の「買い取り業者の儲け」の部分を少なくするしか手段はありません。
ただし、これは買い取り業者の儲け分ですので、人情で減らしてくれるようなものでもありません。相手も商売ですので当たり前です。
では、どうすれば良いのか。
買い取り価格を高くする唯一の方法が、「買い取り業者間の競合」です。
これが、最大のポイント。
当然ながら、買い取り業者は、自分たちの儲け分が減ってしまうのを嫌がります。
しかし、中古車を買い取り出来ない(＝他の業者に取られてしまう)事をもっと嫌がります。
買い取り出来ない＝儲けはゼロ、その上経費だけはかかるので赤字になってしまうのは明らかです。そりゃ、嫌ですよね^^;
この事をうまく利用したのが、買い取り価格の競合という事ですね。
どうでしょうか？
中古車販売価格のからくり概要を分かって頂けたでしょうか？
このからくりを知っているか知らないかは、交渉をするうえで非常に重要です。
交渉を進める上で、頭の片隅に置いておいてくださいね。
ポイント③ 競合のさせ方
実際の競合ですが、出来る限り手間をかけずに買い取り価格が上がってほしいですよね。
まず、大前提として
複数の買い取り業者に見てもらう必要があります。
そうしなければ、競合になりませんからね^^;
では、どこに見積もりの依頼をするかですが、
カービューや
楽天オートなどの一括査定依頼サービスを利用すると1回の入力で複数の業者に依頼できますので非常に便利です。
複数業者に査定してもらえるので、高価買取価格も引き出しやすいです。
もし、時間があるのであれば、一括査定が出来る上記サイトが良いでしょう。
ちなみに、楽天は成約時に楽天ポイントが貰えるので、さらにお得だったりします。
しかし、
一括査定にもちょっとした欠点があります。
それは、一気に複数業者に依頼することになるので、
対応が面倒になるという事です。
申請した直後に電話がかかってきて、日程などの調整をすることになります。
(申請時に依頼する企業は表示されます。決してどこに依頼されているか分からないわけではありませんので、この点は安心して大丈夫です)
面倒な事が好きな方はいないと思いますので、高く売るためとはいえ困ったものですよね^^;
そこで、どうしても面倒な方は、
会社を絞って申請しましょう。
入力の手間は多少増えますが、
２～３社に限定することで、対応の面倒くささを最大限抑えることが出来ます。
では、どこの業者に依頼するかですが、やはり買い取りの代表選手という事で大手が良いです＾＾。
外せない業者としては、最大大手の
ガリバーと
カーチス、この２つは地方でも店舗がありますので必ず依頼してみましょう。
両社はライバル関係にありますので、非常に競合させやすいです。
また、好きな時間に出張査定に来てくれますので便利です。
(経験上、ガリバーとカーチスで競わせて、最終的にはカーチスとなる事が多いです)
業界をリードするこの２つが最低限だと思いますが、加えて、売却するのが輸入車であれば、
輸入車コムは必ず入れた方が良いです。
このような、ある車種に特化した業者は、
車種によってはびっくり価格が出る事があります。
ちなみに、私は少し前に、BMW MINIの査定を行ったのですが、
ガリバーと
カーチスが共に140万円程度だったのが、
輸入車コムでは、なんと190万円でした。
50万円差です。これって、すごいですよね。
こんなページを作っている私でも、正直50万円差には驚きました。
焦って決めてしまうと、車種によってはこのような差が生まれるわけです。
(もちろん、50万円は特殊ケースですが、10～20万円の差はよくある話です)
複数業者を使うメリットが少しは分かって頂けたかと思います。
ちょっと面倒ですが必ず得はするので、お勧めしているわけです。
番外編 納車時の手順
下取りの良い所は、新車の納車タイミングと今まで乗っていた車の買い取りタイミングを合わせるのが非常に簡単であること。
これを理由に、少し安くても良いから下取りしてしまう方も多いと思います。
しかし、実は買い取り専門店を利用してもタイミングを合わせるのは、そんなに難しい事ではありません。
新しい車を購入して、納車日が決まったら、その日に買い取り業者に取りに来てもらえば良いのです。
どうしてもディーラーまで車で行かなければいけない場合は、買い取り業者に相談すれば何とかしてくれます。
例えば、ディーラーやディーラーの近くで引き渡しや送迎してもらうなど、方法はあるので安心してください。
番外編２ 納車まで数か月かかる場合はどうするか。
人気のある車になると、納車までに数か月といった時間がかかることがあります。
なかなか困ったものですよね。
数か月後の愛車の買い取り金額なんて正直、業者でさえ分かりませんので予算を決める上でも悩んでしまいます。
しかしこの様な場合でも、まずは査定をして、現在の価格と数か月後の予想を聞いておくことは重要です。
ただ、すぐに売却しない以上は多くの業者に見積もりしてもらっても面倒ですので、2社くらい、例えば、
ガリバーと
カーチスなどに見積もりしてもらえば良いと思います。
その上で、ディーラーに下取り価格を聞いて現在と同じくらいの価格で買い取ってくれると確約してくれれば下取りが良いと思いますし、明らかに安ければ、買い取り専門店の価格を参考に交渉してみてください。
出てくる価格に納得がいかなければ、納車時に再度査定を行い、一番高い価格を提示した業者に買い取ってもらえば良いです。
数か月先のことになりますので、今の価格で納得するか、数か月後の価格がそこまで下落しないことに賭けるかは、申し訳ありませんがご自分でご判断ください。
ディーラーに対しては、「本当は納車に時間がかからなければ今の価格で買い取ってもらえる。新車の納入が遅すぎて価格が下がってしまう部分もあるのだから、もう少し下取り価格をがんばってよ」というスタンスで下取り交渉をしても良いと思います。
●事故車はどうする！？
残念ながら事故に遭ってしまって車を買い換える人もいると思います。
事故車は普通、ディーラーに無料もしくは有料で引き取ってもらったりします。
でもちょっと待ってください。
実は事故車専門の買い取り業者がいるんです。ここで買い取ってもらえれば数万円になる事があります。
事故車でも海外向けのパーツ取り車などとして非常に高い需要があるんです。
もともとお金にならない車だと思うので是非とも査定してみてください。
中にはこれを知ってて無料で引き取っているディーラーもあります。
転売すれば差額はぼろ儲け。詐欺っぽいです。皆さんは引っかからないように^^;
事故車だって価値があるんです！
事故車査定をしている業者は複数ありますが、安心なのは大手の
カービューです。
簡単ですが、以上がかしこく愛車を買い取ってもらうためのポイントです。
少しでも高く買い取ってもらって、数万円でも得をしちゃいましょう！